魚介
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口に入れた途端に
食べ歩き口に入れた途端に、クエがたたみかけてくる。 噛んでも噛んでも味が消えないどころか、膨らんでくる。 14キロの天然クエは、味の奥が深い。 ハタとは比較になら……
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伝統があるが、革新がない
食べ歩き流線型の身体に、銀色の飛沫 が流れ、輝いている。コハダは江戸前寿司の華である。 「久兵衛」でコハダが出されると、そのいなせな姿に惚れ惚れとする。口に……
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まながつおは生きている。
食べ歩きまながつおは生きている。 半世紀経ち、銀の輝きが沈んだ魯山人の銀彩皿とともに、呼吸をしている。 魚も皿も、人の手がかけられているのに、それらは人間から離れて……
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海の底へと引きずり込む
食べ歩き鮑にナイフを入れ、口に運ぶ。 ああこれはどうしたことだろう。 生の固さでもない。蒸し鮑のしなやかさでもない。 食感は、柔らかいのだが、まだ生き続けているよ……
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それぞれの地で
食べ歩きそれぞれの地で獲れた旬の食材で、日本料理を作る。 それは、日本料理の芯であるのだろう。 異国文化を柔軟に吸収し、自分のものとしてきた日本人の精神でもあるのだ……
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ああ神様、また許しを請わなければなりません。
食べ歩きああ神様、また許しを請わなければなりません。 パリで3日半7軒を食べ歩いたのですが、そのうち6軒でキャビアを食べてしまいました。 毎日三日間昼夜昼夜キャビア……
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伊藤シェフは勝負をかけてきた
食べ歩き伊藤シェフは、勝負をかけてきた。 前菜の一皿は、 「仔牛のタルタルと生牡蠣」である。 生の牛肉と牡蠣である。 タルタルより大きめに切られたコ……
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「朝餉」という
食べ歩き「朝餉」という言葉の、「食」と「向」の組み合わせでなる「餉」という文字は、「食を相手に供する」という意味だという。 しかしそれは、穢れなき朝の時間に、食と向か……
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艶と清純
食べ歩きモザンビークから来たというモルド海老のタルタルは、ねっとりと甘く、舌に広がっていく。 海老の肢体を、桃とトマトのガスパチョが包み込む。 すると健やかな甘酸っ……
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キャビアは料理人泣かせです。
食べ歩き「キャビアは料理人泣かせです。そのままで十分美味しいので、何かしてしまうと余計なことになってしまう。だから僕は使いません」。 あるシェフはこう言った。 ……
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