江戸川橋「TXOKO」8/8

食べ歩き ,

江戸川橋「TXOKO」8/8
1. 毛ガニと枝豆のポルペッティーノ
枝豆を射込んだ毛ガニのコロッケ。上にクリームのソースが少しとトリュフ。
カニコロッケが美しい。小さいながらカニの風味が存分に生きていて、そこにわざと固めに茹でた枝豆がアクセントする、センスがいいなあ。
2. モンサンミッシェルのムール貝となす
ムール貝のミネラルに焼きなすと焼きなすピュレの優しい甘みが寄り添う。
互いが共鳴し合うのはもちろん、ナスがムール貝を温かく見守っているような感覚がある。
3. アジのインパナータ(パン粉焼き)
脂ののった上質なアジのフライだけでも美味しい。だがそこにガスパチョを感じさせるソースがかけられて、その酸味とかすかな辛味が夏を加速させる。
人参、赤ピーマン、玉ねぎ、きゅうりの微塵(なんと細かい)トマトの汁、トマト、万願寺とうがらしの自家製ピクルスの隠し味
4. クエとトマト水、じゅんさい
生だとどうしてもかすかな動物臭が脂からしてしまうクエの刺身を、トマト水のピュアな酸味と旨味で包み込み、その良さを出す。これもまたセンス
5. 塩水ウニ
FB参照。メニューには塩水ウニと書いているのに主役ではなかった。しかしウニも玉ねぎの恩恵を受けて、いやらしさが出ていない。
6. キンキ
バチっと表面を焼いたキンキとキンキと貝のダシによるリゾット。リゾットのだしがいい。どうしても旨味や香りの補填のために甲殻類を入れてもっとうまくすることを良しとしない。純粋にキンキのだしと貝類のみの潔さが味の透明感を出して、この料理に品を加えている。
7. ポルチーニ茸
生とソテーしたポルチーニ、クレソン、チーズ、プロシュート。
生ポルチーニのみずみずしさとそっけない味に炒めて香りと旨味が膨らんだ味わい。どちらもこのキノコの魅力であり、同時にいただくことで、感謝が深くなる。マカデミアナッツのアクセントもいい。
8. カボチャのニョッキ
本日一番痺れた。あのカボチャの野暮ったさや押しの強さがなく、気品に満ちたエレガントな美貌がある。バターナッツを煮詰めた汁とカボチャの汁を合わせたのだという。この優美があってこそトリュフも輝く。
9. 熊本赤牛の炭火焼
完璧、噛むごとに旨味がこぼれ出る。肉好きを喜ばす焼肉である。
10. タリオリーニ
牛コンソメと白トリュフ。コンソメの深さと清さ、トリュフの妖艶。そしてタリオリーニのまあるい粉の香りと食感。色気のあるパスタ料理
11. ぶどうのソルベとぶどう
12. チーズケーキ
クリームチーズだけだというのに、ゴルゴンゾーラやパルミジャーノの風味あり。聞けばアパレイユが多くクリームブリュレの感覚で作っているのだという。サンセバスチャンのバルにあるやつである。こいつを肴に食後酒飲みたい。

どの皿も構成する食材数が少なく、その量のバランスが見事で、調和が美しい。