出会って、もう二十数年になる。
70を超えたご主人は、調理師学校時代に田代シェフと同期で今でもお付き合いがある。
「この間田代と会ってねえ。互いに年だけどよくやるなあ」と、嬉しそう。
日本料理の人たちとも仲良く、神田さんや奥田さん、石川さんとも、遊んでいるそうである。
厨房には息子さんが立たれ、後継も万全である。
食べたいものを好きなだけ頼む。
飲みたいものを飲みたいだけ飲む。
昨夜は、インゲン胡麻和え、マカロニサラダ 、焼き茄子、ハムカツ、肉じゃが、茹でアスパラマヨネーズ、めざし、名物アジフライといった。
どれもおじさんが大好きな肴である。
一品一品の量が上品で、値段も普通の居酒屋の倍以上するが、ここにはそんなことを気にする客は来ない。
ほとんどの方が常連のおじさんである。
早い時間は同伴が多い。
僕もホステスだったら、こんな店に連れて行って欲しいな。
銀座「きく」にて