築地「高はし」

築地「高はし」で胃を驚かす。

食べ歩き ,

昼12時までは排泄の時間、果物以外は食べてはいけませぬ。
という説に影響されてはや一ヶ月。
暴飲暴食を続けるも体重増しないのはそのせいか、気のせいか。
でも今日は破っちゃうもんね。胃をびっくりさせちゃうもんね。
築地である。唐突に築地である。
たまに顔出して、考える。
日本人を考える。
それでそんなことはさっさと忘れて食い気に走る。である。
壁にずらりと貼られたメニューが、
「さあ片っ端から頼みなさい」といっている。
「よし上等じゃねえか」と、闘志湧く(こんなことで湧かしても意味はないが)。
本日は 「野菜の煮もの盛り合わせ」
「天然ぶりの刺身」
「銚子産きんめの煮付け」
もうそろそろ終わりです。と書かれていて、思わず頼む
「牡蠣汁」
それに忘れちゃいけねい
「煮穴子」
それにビール一本
朝からビール。
朝八時半からビール。
築地の朝の定食屋にビールが似合う。なんてこじ付けだけど。
いやあ。
いけないですなあ。朝からビール。
人間が堕落していくのが、呑むほどに実感する。
夜だとこうはいかない。
「まずはビール」と軽視されている。
位置が低い。
朝ビールは、清清しさを骨抜きにし、ダメダメ人間に呼び込む力がある(もともとダメダメという話もありますが)
今日の横綱は「きんめ」だろう。
脂は乗っているが上品。しっとりと身がはがれ、ほの甘く、私をそっと扱っておくれ、ゆっくり味わっておくれと。
煮汁も濃すぎない。
連れは煮汁をご飯にかけて
「ザッブザブ」。
破顔一笑。一言「やばい」。
「おうっどうだい」と肩をいからせた、きときとブリも
ぷっくり膨らんだ牡蠣も
脂が乗って溶ける穴子も
ご飯呼ぶ。
どうだい胃袋びっくりしたかい。