光り物
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浅はかだった。
食べ歩き浅はかだった。 店名を聞いた時に、「自らの店に名山とつけて孤高を狙うような感じが嫌だな」と思ったのだが、地名だった。 「名山という街に物件があったので、わか……
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伝統があるが、革新がない
食べ歩き流線型の身体に、銀色の飛沫 が流れ、輝いている。コハダは江戸前寿司の華である。 「久兵衛」でコハダが出されると、そのいなせな姿に惚れ惚れとする。口に……
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この時期お休みしたいんです
食べ歩き「本当は、この時期お休みしたいんです」, 9月10月の端境期は、魚も貝も最盛期を過ぎ、いいものが少ない分、他の時期より高くなってもしまう。 それでもいい魚を……
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なつ吉の誘惑
食べ歩き口の中で、ゆるゆると、脂の花が開いていく。そこへぬる燗を、そっと流し込む。 ハタハタは微笑んで色香を灯し、のどへと消えていく。 「焼いたら、脂を締めるために……
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シンコは2枚づけくらいの大きさじゃないとね
食べ歩き「シンコは2枚づけくらいの大きさじゃないとね」と言って、二郎さんは握ってくれた。 最近よく見かける、4枚づけや6枚づけは、そりゃあ可愛い。 でもやはり味わい……
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今の時期が一番苦しい
日記「作り置きが効かないので、30年間、毎日作っています。 でも今の時期が一番苦しい。 なぜならイワシがおいしいから。 脂がのって力強いイワシに対して、どのジ……
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銀座「きく」
アジフライ
食べ歩きかつて僕は、アジフライを小馬鹿にしていた。魚フライ仲間では、エビフライほどご馳走感がなく、白身魚ほどには、品が足りない。 ご飯喚起力も弱く、肴としてもインパク……
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1954年、小田原でひっそりと、店が開いた。
食べ歩き街灯テレビの中で、力道山の空手チョップが炸裂し、昭和の熱狂が始まろうとしていた1954年、その店は小田原の駅前で、ひっそりと店を開けた。 「杵吉」という店名は……
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早川「イルマーレ」
〜海の滋養とまぐわう〜
食べ歩き〜海の滋養とまぐわう〜 「目の前の海で上がった魚たちです」。 昼の陽光を浴びて、様々な魚が輝いていた。 イサキのライム風味。赤イカ。そげのトマトとヴィネガー風味……
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新橋「山路」
食べ歩き久々に通いたくなる、東京の割烹に出会った。 「この時期のメイタガレイは香りがいいんです」。 そう言って、コースの最後に出してくれたのは煮付けだった。 口に……
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