~成都食べまくり〜
まずは、滷水で煮た豚のモツ類、ウサギ肉、スペアリブ、豚耳。
続いてあっさりと、同寸に切られた大根と野菜のあえもの。
次に緑豆デンプンのあえものと来て、温かい鶏料理が運ばれた。
先ほどまでご存命であった鶏を、骨ごとぶつ切りにして炒めた皿と、
この店のスペシャリテ、里芋とのスープ煮である。
頭も足先も、首もぶつ切りで煮込んである。
「日本と味違うよ」と趙陽さんいうがごとく、鶏は肉がたくましく、がっしりとして、噛めと叫ぶ。
味わいも濃く、それでいてこそこの辛い味と馴染むのである。
お次は、「田鰻のスープ煮」。
噛めばシコッ、プリッと爆ぜて、くにゃりとコラーゲンの感触もあって、味はアスリートのウナギといった風情、辛い味付けに合うねえ。
さあ蛙くんもきたぞ。 おお姿煮である。
もも肉が実に上品な味わいでいい。
しかしこれが一番辛いのである。なぜかは分からぬ。
おおっと、魚料理が運ばれた。趙陽さんによれば、チョウザメの仲間だという。
下味つけて、ゆっくり素揚げした魚に、ナッツ、トーチ、唐辛子、山椒をかけて、上から熱い油をかけたものだという。
ああ、これは。ほの甘い魚の身が複雑な香りがまとっていて、しみじみとうまいなあ。
お次は、回鍋肉。
甘さとしょっぱさの加減がよく、葉ニンニクと食べる、締まった豚の脂身がたまらない。
おお、今度はスッポンであります。ジャガイモとのスープ煮であります。
こいつもスッポン自体の味が濃い。えんぺら部分もなにかこちらを煽るような濃さがあって、コーフンするのであります。
そのコーフンを癒すかのように、メークイン系のジャガイモが滑らかでムースのよう。
そして次の「鶏の内蔵とセロリの漬け物の炒め」の笑い出す。
醤油味の塩梅良く、セロリの練れた塩気が味に深みを出し、レバーや砂肝の食感楽しく、思わず「ご飯ください」。
ご飯の前には、上海がに。参ったなあ酒もさらに所望する。
そして、鶏血のスープ。青菜の味がにじみ出た優しいスープに鶏の血の固めたもの。
プリンとして、噛み締めていくと鉄分の味にじみ出る。
ご飯が来たぞ。まずは回鍋肉と鶏肝の炒めで掻き込んで、お次ぎは、スッポン、田鰻、鶏肉、モツ載せて、丼仕様。
口の中で様々な食感が踊り合い、笑い、箸が止らない。
ほんとに朝からヘビーな話で、スイマセン。