魚介
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ハタの脂は
食べ歩きハタの脂は、半歩遅れてやってくる。 にゅるん。くにゃり。 ハタのコラーゲンが、唇や歯や舌を舐め尽くすと、ほんのりとした甘さが広がってから、脂が顔を出す。 ……
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ヒラメの白い肢体は、
食べ歩きヒラメの白い肢体は、かすかに抵抗しながら悶えると、和やかな甘みを滲ませながら、崩れていった。 そこへ酢飯の丸い香りと穏やかな米の甘みが抱き合い、戯れる。 あ……
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ca va?
食べ歩きca va? みなサバ元気? 恵比寿「SABAR」の鯖寿司は、とても危険だよ。 鯖寿司が飲食店で気軽に食べることのできない東京では(このことを関西の方に話す……
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今年初めて訪れて
食べ歩き今年初めて訪れて、心震えた3軒の料理店。 〜命の脆弱さと凛々しさを含んだ、無常の味わい〜 鹿児島市「山映」 ・鯛の潮汁、ゴーヤの炒め、雑炊ほか ……
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その一切れを
食べ歩きその一切れを、口に含んだ瞬間、海の中にいた。 オマールが凝縮して、舌の上でうごめいている。 他の味は一切ない。 オマールは純を極め、自らの味だけを、丸く優……
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きれいな脂は、切ない。
食べ歩きそれを舌に乗せると、てれんと舌に横たわり同化するように消えていく。 脂が豊かなのにきれいで、醤油のうま味と丸くなじんで、心を濡らす。 鮪カマの脂のヅケである……
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カリリッ。
食べ歩きカリリッ。香ばしい皮に歯を立てる。 むりむりむりっ。歯は、凛々しい肉体に吸い込まれる。 豊かな脂の甘さが、舌の上に流れ込む。 今まで食べた、どの鰻料理にも……
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ここには1年中
食べ歩きここには1年中、ひらめの昆布〆がある。 舌に乗せれば、しっとりと密着して、昆布の旨味とひらめの甘みが溶けていく。 互いに出会えてよかったねと言い合ってい……
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山中でくえ。
食べ歩きこんな山の中で、クエが食えるのかい? ダジャレを言っている場合ではない。 クエは平戸の名物なのである。 不安を抱きながら山道を走ること30分、店は忽然と現……
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プレデター食べるの巻
食べ歩きその姿はプレデターのようだが、食べると優しい。 「刺身が一番」という漁港の人の言葉に従って、生で食べた。 頭と胴体の間に包丁を差し込んで、ひねって、引き剥が……
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