青山「ドンチッチョ」

飲んで、食べて、笑って、愛して。

食べ歩き ,

食ジャーナリストという仕事の性格上、いろんな店にいかねばならない。
同じ店に行っても、以前とは違う料理を試さなければならない。
例え食べたい料理があってもである。
これはケッコウ辛い。
だがその禁をいつも破ってしまう店がある。
「ドンチッチョ」である。
店のメニューを開くと料理たちが、「そんな堅いこと考えずに、食べたいもん頼めば」と、語りかけてくる。
だから今日もパレルモ風カポナータとシリア料理とは関係ないフライドポテト、魚介のフリット、カジキマグロのパレルモ風炭火焼を頼んでしまった。
前菜には、「つぶ貝と赤玉ねぎ、ズッキーニ パイナップルのサラダ ブラッドオレンジソース」を頼む。
このアグロドルチェ風味のサラダと、同じく赤ワインヴィネガーと砂糖で味付けたナスのカポナータで白ワインをグビグビと飲み、サンマとイワシ、ズッキーニフリットで、さらに白ワインを煽る
プリモピアットの一つは、「フレッシュ白魚とビスタチオのペースト手打ちプスィアーテ」といってみた。
ピスタチオの香りとほのかな甘みが白魚のか細い甘みを膨らまし、それを螺旋状にねったショートパスタのプスィアーテに、よくよくからむ。
モチッとした食感を持つ中国の爆竹麺に似たこの麺は、昔ブーザという草の茎に巻きつけて作ったことからこの名前が付いたという。
続いて「豚のラグーソースとポルチーニのカヴァデッリ」が来た。
ポルチーニのうまみが豚と手を繋いで、舌を包む。
これはロゼのスプマンテで迎え撃つ
「小さな空洞」という名前の指先延ばし整形麺のカヴァテッリに、ラグーが入り込み、ポルチーニの汁がからんで、食欲を鼓舞する。
なんかますますお腹が空いてきたぞ。
続いてリゾットを注文した。
「シチリア産空豆のペーストとゴルゴンゾーラ、ラフランスのリゾット」である。
ゴルゴンゾーラの塩気とコクがそら豆の優しい甘みと出会う、なんとも優美なリゾットで、微かにラフランスの風味が、全体を軽やかにしている。
これもうまいなあ。
9人で大いに食べ、同じおいしさを分かち合い、大いに飲み、喋り、笑う。
これそイタリア料理の楽しみである。
メインは、大好きな「かじきまくろのパレルモ風炭火焼き」で、オレガノとトマトソース、チーズを入れ込んだパン粉をまぶし、炭火焼きにされている。
カリッとして甘みのある衣を突き破れば、しっとりとしたカジキの肉体が舌に乗る。
「ハハハハハ」。食べた瞬間に、皆が笑う。
いつかこの一皿を一人で食べたい。
でもいつも大勢で来るから無理か。
肉は、これも大好物「大山地鶏シチリア風オーブン焼き」である。
なんてことはない、シンプルな鶏のオーブン焼きなのだが、つまるところ鶏肉はこうして食べた方がおいしいよねと思う料理である。
僕はスネ肉をいただき、手で持ってかじりついた。
そしてワインはラシーヌの合田さんが持ってこられた、シチリアのエトナロッソ「V I N U P E T R AのViti Centenarie 」である。
樹齢100年超の古木だけを厳選して造られた特別なワインで、酵母添加や濾過等は一切行なわれていないという。
果実感が滑らかで、しなやかな酸とミネラル感があって、エレガントながら力強いワインの魅力に惚れた。
ドルチェは、シチリア名物カンノリッキ、食後酒はシチリアの特産マルサラといってみた。
歌こそしなかったですが、まさに愛があり、笑いがあり、ワインがあり、心弾む料理があり、太陽がある、かけがえのない時間だった。

食ジャーナリストという仕事の性格上、いろんな店にいかねばならない。

同じ店に行っても、以前とは違う料理を試さなければならない。

例え食べたい料理があってもである。

これはケッコウ辛い。

だがその禁をいつも破ってしまう店がある。

「ドンチッチョ」である。

店のメニューを開くと料理たちが、「そんな堅いこと考えずに食べたいもん頼めば」と語りかけてくる。

だから今日もパレルモ風カポナータとシリア料理とは関係ないフライドポテト、魚介のフリット、カジキマグロのパレルモ風炭火焼を頼んでしまった。

前菜には、「つぶ貝と赤玉ねぎ、ズッキーニ  パイナップルのサラダ ブラッドオレンジソース」も頼み。

このアグロドルチェ風味のサラダと、同じく赤ワインヴィネガーと砂糖で味付けたナスのカポナータで白ワインをグビグビと飲み、サンマとイワシ、ズッキーニフリットで、さらに白ワインを煽る

プリモピアットの一つは、「フレッシュ白魚とビスタチオのペースト手打ちププスィアーテ」といってみた。

ピスタチオの香りとほのかな甘みが白魚のか細い甘みを膨らまし、それを螺旋状にねったショートパスタのプスィアーテによくからむ。

モチッとした食感を持つ中国の爆竹麺に似たこの麺は、昔ブーザという草の茎に巻きつけて作ったことからこの名前が付いたという。

続いて「豚のラグーソースとポルチーニのカヴァデッリ」が来た。

ポルチーニのうまみが豚と手を繋いで、舌を包む。

これはロゼのスプマンテで迎え撃つ

「小さな空洞」という名前の指先延ばし整形麺、カヴァテッリにラグーが入り込み、ポルチーニの汁がからんで、食欲を刺激する。

続いてリゾットを注文した。

「シチリア産空豆のペーストとゴルゴンゾーラ、ラフランスのリゾット」である。

ゴルゴンゾーラの塩気とコクがそら豆の優しい甘みと出会う、なんとも優美なリゾットで、微かにラフランスの風味が、全体を軽やかにしている。

これもうまいなあ。

9人で大いに食べ、同じおいしさを分かち合い、大いに飲み、喋り、笑う。

これそイタリア料理の楽しみである。

メインは、僕が大好きな「かじきまくろのパレルモ風炭火焼き」で、オレガノとトマトソース、チーズを入れ込んだパン粉をまぶし、炭火焼きにされている。

カリッとして甘みのある衣を突き破れば、しっとりとしたカジキの肉体が舌に乗る。

「ハハハハハ」。食べた瞬間に、皆が笑う。

いつかこの一皿を一人で食べたい。

でもいつも大勢で来るから無理か。

肉は、これも大好物「大山地鶏シチリア風オーブン焼き」である。

なんてことはない、シンプルな鶏のオーブン焼きなのだが、つまるところ鶏肉はこうして食べた方がおいしいよねと思う料理である。

僕はスネ肉をいただき、手で持ってかじりついた。

そしてワインはラシーヌの合田さんが持ってこられた、シチリアのエトナロッソ「V I N U P E T R AのViti Centenarie 」である。

樹齢100年超の古木だけを厳選して造られた特別なワインで、酵母添加や濾過等は一切行なわれていないという。

果実感が滑らかで、しなやかな酸とミネラル感があって、エレガントながら力強いワインの魅力に惚れました。

ドルチェは、シチリア名物カンノリッキ、食後酒はシチリアの特産マルサラと行きました。

まさに歌いこそしなかったですが、愛があり、笑いがあり、ワインがあり、心弾む料理があり、太陽があるかけがえのない時間だった。