赤坂「辻留」

台風去って夏来る。

食べ歩き ,

台風去って夏来る。
「辻留」で、夏を満喫させていただいた。
辻留6/3 2023
★向付
カレイの洗い
胡瓜 青とさか 莫大 山葵 ムラメ
皿 永楽 緑交趾
細胞が生きているので、冷たい水で洗うと、水を含まずに「寒いっ」といって、身を縮ませる。
隠し酢と隠し酒を含んだ醤油の皿も冷たく、涼を舌に乗せながら、夏の到来を感じる。
★椀盛 
鱧くず叩き 管牛蒡 つる菜 柚子
淡路のほど。500グラム ほど、管ごぼう
鱧の漢字のつくりにあたる「豊」には「曲がりくねる」と「黒い」という意味があるという。「くねくねと曲がりくねった黒い色の魚」は、夏に欠かせない。一見淡いようで、噛むと、ぐっと深い味が顔を出す。つゆが次第にうまみを増していく。
★冷物
水無月豆腐 じゅんさい わさびつゆ
絹ごしを三角形にきって、 6/30に食べる、お菓子水無月を模した料理。半年間の汚れを祓い、来たる半年の清浄を祈念する。半年間無事に過ごせたことを感謝し、迎え来る厳しい夏を無事に過ごせますようにと祈る。
器 切子
★炊き合わせ代わり
賀茂茄子田楽、振りゆず
ナスの甘みと味噌の甘味が溶け合って、なんとも美味しい。
★焼物 
鮎塩焼き 蓼酢
器 魯山人 業平文様 
★酢の物 
胡瓜もみ 霜ふったタコ、わかめ、生姜つゆ 紅たで 
器 ボヘミアン。
胡瓜の薄きこと。
★留椀 
赤だし
ちぎり麩とミョウガ
★御飯
湯葉あんかけご飯
蒸した熱々の湯葉のあんかけご飯 わさび
★漬物
白瓜と沢庵、ごぼうの八丁味噌付
★菓子
手まり花。
一つ一つの料理、一つのお膳の中、料理の流れ、出すタイミング、空間。全てに調和がある。
懐石が基本としている形は、この調和という一つのスタイルに従っていることを知る。
絵画 あやめ
奥村土牛
紫陽花
りょうぶ
花入 加藤幸右衛門
千才翠色
裏千家当代家元
何年も緑が続く様子
そして玄関の絵は、婁正綱 展 (ろう せいこう)