軽井沢無限
という店名を見たとき、うーむ、気負いすぎが見え隠れしているし、どうも食指が動かんなあと、正直思った。
ところが、何事も先入観や偏見で判断してはいけません、どうもごめんなさい。という店だったのである。
料理が豊富。旬の食材への配慮がある。地元の食材を愛している。値段が安い。独創性に富んでいるが、突飛ではない。食材への敬意を感じる。憎い工夫が随所で光る。付け合せがうまい。野菜料理が得意。値段が安い。どの皿もワインや酒が進む。料理の出るのが早い。気さくなサービスも心地よい。
夏は、数週間先まで予約が埋まっていて、なかなか席が取れないのが唯一の欠点
三年前に、この誠実な洋風居酒屋を知って以来、わが家も親戚も、友人もファンで、先先日も、「今晩どこに行く?」
「無限」と相成ったわけです。
オフシーズンというのに満席。
見たところ24名入っている客が、黒板に手書きされた40近い料理を次々と頼む。
ところがどのテーブルも滞ることなく、料理がサービスされる。厨房に立つのは、ご主人一人、サービスも女性が一人だというのに。
さて我が家の3人が頼みしは
1,キャベツ浅漬け
蕪が利いている
2,蛸のトマト風味のカルパッチョ
控えめなオリーブ油とトマトの甘み
3,叩き海老春巻き
海老の甘み、ああビールが進む
4,飯山豚の自家製ハム
しっとりと燻の香りが効いていて、脂の品のよさ口どけ のよさ。
5,大根バター焼
西洋風呂吹き大根。見事
6,手羽先スパイス焼
世界のやまちゃんなんて、とんでもないぞ
7,塩豚とキャベツのポトフ
キャベツの甘いこと幸せ呼ぶこと
8,野沢菜、ジャコ炒め飯
隠し味のにんにくと梅干の酸味心憎い
9,仔羊ロース香草焼
大胆な塩、必要な肉の厚さ、ガルニのうまさ
10,デザート きんかん飴煮 バナナのクリームブリュレ、 ほうじ茶のシャーベット
いずれも よし。
ワイン赤白デカンタで飲んで、三人で会計一万円。