東京
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こんなにも濃い松茸ご飯には、出会ったことがない。
食べ歩き運ばれてきて、茶碗の蓋を開けた瞬間にめまいがして、慌てて蓋を閉じてしまった。 それほどに、濃密だった。 こんなにも濃い松茸ご飯には、出会ったことがない。……
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作りたてのモンブランは
食べ歩き作りたてのモンブランは、はかない。 口に入った瞬間に、淡雪となって消えてしまう。 秋の気配を記憶に刻んで、別れを告げる。 そして栗は、永遠に向かって、旅立……
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上海蟹ミソつゆそばの食べ方
食べ歩き上海蟹ミソつゆそばの食べ方 1、 必ず小ではなく大を頼む。 2、 運ばれてきたら、丼の上に顔を移動させ、立ち上る香りを嗅ぐ。 3、 つゆを一口。ほのかに溶……
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これは純血だ。
食べ歩きこれは純血だ。 それほどまでに、みずみずしい。 それほどまでに、味に汚れがない。 確かに顎は動き、肉を噛みしめている。 しかしそこには、流れゆく湧き水を……
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高良シェフの新店
食べ歩き高良シェフの新店「ラ・フィナージュ」 巧みである。 巧みであるが、どうだこれが俺の料理だあと、攻めて来ることをしない。 しなやかに、素直に素材に寄り添って……
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アンコウの優美
食べ歩きふんわりと歯が抱かれた。 しとしとと、魚の雫が舌に降った。 それは僕の知っている、あのアンコウではない それは僕の知っている、柔らかすぎるか硬い肉ではない……
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「大夢」暮れの秋
食べ歩き「大夢」暮れの秋 10・23 十三夜の次の日「大夢」にて。 秋の暮れというと秋の夕暮れのことですが、「暮れの秋」というと晩秋のことを言います。 11/……
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つゆが流れ、静寂が訪れる
食べ歩きつゆが口に流れて、静寂が訪れる。 滋味が膨らんで、安寧に包まれる。 「大夢」での最初に出されるのは、煮物椀である。 「暮の秋」と題された10月のお椀は、「……
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ああ君は、可愛らしいのにたくましい。
食べ歩きああ君は、可愛らしいのにたくましい。 唇にはつるんと優しく触れるのに、噛めばむっちりとして歯を押し返す。 よくよく練られた餡も凛々しくて、噛む喜びを与え……
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銀座 矢部
食べ歩き秋刀魚とディープキスをした。 「矢部」の塩焼き秋刀魚は、しっとりと崩れ、舌を舐め回すように広がっていく。 パサパサ感がみじんもなく、どこまでも優しい。 脂は甘……
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