和食
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新富町「富味座」
鮑という主役。
食べ歩き鮑が、目の前で悶えている。 肉体をよじらせ、見えないなにかを求めて、うごめく。 殻から外された鮑は、串を打たれ、炭火で焼かれ始めた。 店内に、香ばしい空気が漂……
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焼津「温石」 静岡「日本料理 FUJI」
アジとイトヨリの椀物
食べ歩き焼津と静岡で、衝撃的なお椀に出会った。 一つは「アジの椀物」である。 アジは普通椀物には仕立てない。 加熱すると血合いの臭みが、つゆの清らかさを邪魔するからで……
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赤坂 辻留
茶漬道楽。
食べ歩き北大路魯山人は、相当お茶漬けが好きだったらしい。 以前鎌倉の魯山人宅に約一年間料理人として務めた、「辻留」三代目の辻義一さんにお話を聞いたことがある。 「茶漬け……
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静岡 日本料理FUJI
若き魚の使い手。
日本料理FUJI 5/19 ★ 長茄子揚げびたし、モクズ蟹餡 おろし生姜 ★やいとガツオ スマガツオ クレソン 微かな抵抗があって歯が包まれる。 しなやかとい……
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小伝馬町「そば処 おか田」
立ち食い蕎麦屋で霜柱を踏む。
食べ歩き「ザクザクッ」。 隣から、霜柱を踏むような音が聞こえてきた。 ここは小伝馬町の立ち食い蕎麦屋「そば処 おか田」である。 いやここは、座って食べるので、立ち食いで……
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飯田 「柚木元」
深山の只中に一人佇む。
食べ歩き今まで三つ葉のことを、なにも知らなかった。 食べながら、素直にそう思った。 天然三つ葉と肉を柔らかくする二輪草の熊鍋である。 三つ葉は、都会で見かける姿とはま……
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飯田市の割烹「柚木元」
山菜とは苦いのか。
食べ歩き「柚木元」4/24 山菜は苦い。 常識である。 だがもし苦いと感じただけだったら、縄文人は食べていただろうか? ここ「柚木元」で山菜を食べていて、そう思……
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京都しんちゃん
「仕事ができる」
食べ歩きこういう人を、「仕事ができる」というのだろう。 僕の大好きな食堂の主人、Sちゃんである. いつも割烹顔負けの魚料理や野菜の炊きものを作りながら食堂なので、各種う……
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京都 三条 「篠田屋」
「皿盛」と「中華」。 <京都の平生>58
食べ歩き「皿盛」。「中華」。「皿盛」。「中華」。 三条「篠田屋」に次々と入ってくる客は、この二つの言葉しか発しない。 しかも席に座る前に、メニューを見ようともせず、どち……
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元赤坂 「辻留」
熱々の体液
食べ歩き鱒は、体の内にある生命をたぎらせるかのように、熱々の体液をほどばしらせた。 皮はカリカリで、身ははらりと崩れてしっとりとうまみを乗せるが、芯まで熱々である。 ……
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