ぎをん浜作 11/7
真昆布 マグロブシ本彼枯れ節
「湯葉蛤」
作り置きの焚き物は、味わいの下降傾向にあり、結果として出汁の味しかしない。
焚き物は、味わいの上昇局面で出さなくてはならない。
それが焚き物のおいしさを生む。
そうして作られたこの料理は、蛤の出汁を吸った湯葉を食べる。
湯葉が自らの乳に蛤のエキス取り込んで、舌に滴らせる。
浜作の焚き物は、生きている。
ここには、刹那を食べる贅沢がある。
「ごま豆腐」
36回濾したという葛を使い、味わいががすっきりとしている。
「土瓶蒸し」別コラムを参照してください
尾札部の真昆布と本枯節の出汁
鱧は切ってから三分以内に茹でる
鱧がふわふわで舌に皮が触らないり
「鯛のお造り」
「ほうれん草と菊菜、シイタケとなめこの胡麻和え」
米酢を忍ばせ、最後に柑橘酢で引き締めた胡麻和え。
ゴマの高い香りと、巧みな酢使いによって、味に奥行きがある。
「子持ちわかめと銀杏」
キス、ウニ馬糞 子持ちワカメ
揚げた子持ち昆布とウニが合うこと
「かぶら蒸し」
茹でたてのエビ、穴子 ユリ根 玉子焼き
かぶら蒸しは、おろしたてのかぶらでなくてはいけない。
「若狭むしり」
贅沢の意味を問う料理。別コラムを参照してください
「若狭ガレイと海老芋」
塩して蒸してから一夜干し
ぐじと若狭ガレイが、京都のおいしさ。
新鮮なものが入らないこそ見出した、真の味である。
香の物
ご飯
白味噌椀
水菓子
今はもう、この局面を綺麗に塗る職人がいなくなったという、見事なおひつ。