寒き冬に向かって、鶏は脂を蓄えようとするのか?
二日続けて焼鳥屋でレバーを食べた。
脂が乗っていて甘い。
だが白レバーのような、不健康さは微塵もなく、鉄分の猛々しいうまみと脂の甘みが入り混じって、のけぞらせた。
「ひき田」では、薪火で焼き、タレで出されたが、なんとも色っぽい。
パンと張った表面が弾けると、クニャリと肝がつぶれ、舌を誘惑する。
甘美な味わいが、骨を溶かし、筋肉を弛緩させ、すぐに凛々しい鉄分が持ち上がってコーフンさせるのだった。
またタレがいい。
薪と炭のニュアンスが溶け込んだタレは、香りが複雑で、まろやかなうまみがレバーをさらにさせるのである。
一方、藤枝「鳥しげ」のレバーも、素晴らしかった。
口に運ぶと、脂が乗った甘みが一気に広がり、精神をぐにゃりと曲げる。
串先に大きく切った部位を刺し、一口目で圧倒させようという魂胆に、易々と屈服してしまった。
甘みを引き締め、もう一切れと心を煽る山椒も憎いのだな。





