肩が丸い 2014.03.01 食べ歩き , 東京 , 和食 , 割烹 Tweet 肩が丸い。 割烹のように、洗練の味で攻めてはこない。 おふくろの味としての、野暮があるわけでもない。 椎茸もサヤインゲンも、筍も独活も肩ひじを張らずに、これ以上でも以下でもない味に煮しめられて、自然に収まっている。 しみじみと、しみじみと、野菜の力が,体の隅々へ染み込んでいく。 それは、彼女が歩んできた道が生んだ料理である。 人生の味は、優しく、温かく、たくましい。 お煮しめに鳥肌を立て、料理というものの深淵を覗いた夜。 銀座「みな美」にて。