赤坂「辻留」 早く冬の料理に似合う天気になってほしい 2021.11.13 食べ歩き , 東京 , 和食 , 割烹 , 根菜 , しる汁物 Tweet 冷たい風が頬を刺す。 寒さに震えながら店に入ると「いらっしゃいませ。お待ち申し上げておりました」と、温かい言葉が和らげる。 お椀が出された。 かぶら蒸しの薄くず仕立てのお椀である。 熱々の汁が、とろりと舌を流れ、丸いつゆのうまみが、滋養を行き渡らせながら、喉に落ちていった。 熱せられたかぶらの甘みが、凍りついた心を溶かし始める。 「ふう」。 ため息ひとつ。 11月だというのに今日も暖かい。 早く冬の料理に似合う天気になってほしいなあ。