新しい「L’évo」に、ようやく伺うことができた。
谷口シェフが、驕らず、気負うことなく、自然や食材への理解と愛を深めてきた一つの結実である。
地元の生産者や工芸品の職人、仲介業者、他の料理人たちと切磋琢磨を繰り返してきた成果でもある。
自分たちの足元を日々確認し、見つめ直すことを怠らなかった、賜物である。
前の料理とどう違うか。
別に変えなくともよいのだが、その問いへの明確な答えは出ない、
だが漠然と感じたのは、水と空気の違いである。
水と高度の違いが、料理を作る意識へ浸透している気配を感じた。
それが今までにはあまり感じられなかった、野草使いとなって、香りの変化が生まれている。
今後どうなっていくのか。
とにかく我々も、サウナに入って脳と体を整え、食事に向かうのだから、これほどお客にとってコンディションの優れたレストランもないだろう。
「L’évo」9/9
板谷楓の樹液
★プレリュード
白エビの薪火炙り 餅米のえびせん 黄色ピーマン
Revo鳥のレバーのマカロン
甘鯛とエゴマの最中
グジェール 山羊のチーズます泉酒粕 バランスが見事
ドブロクにつけた鮎揚げ。ヒレや尻尾の美味しいこと
★ハガツオ
胡瓜 赤玉ねぎ、セロリ、ガージン 柑橘と魚介の発酵エキスのソース
★鱧
鱧の出汁のジュレ じゅんさいとうに、大葉のオイルと紫蘇 じゃがいもとモロヘイヤ。
鱧の出汁のうま味に、爽やかと甘みの重ね
★ツキノワグマ(春) F B参照
赤身主体 ロース表面だけ薪で あざみ 万願寺とうがらとかぼちゃのタネ
野草の刺草と蜂蜜、ソースの青い香りと酸味
五味 あざみの苦味と酸味 トマトの旨味と酸味 肉の滋味 シェリーヴィネガー
★越中青バイ貝
つる家紫 またたびの新芽 モロッコインゲン。貝のジュースと肝のジュース
ソースがなんともエレガント
★スッポンのハンバーグ
手足 とエンペラーで。一回ミンチにして、沢の水で洗って、脱水してから、ツキノワグマの脂で繋いで
あかやまどりたけ。
すっぽんの血のソース 酒米を炊いた時おこげののソース
ホウバの葉
コラーゲンと肉の合わせ具合が素晴らしい
★蛙 山椒ソース
おいしい。素直な味。沢から出ない味。沢に直結する無理のない味を表現
★大門素麺
ヤギのチーズ 利賀村ヤマウド新芽のオイル。
チーズの味に青い香りが合う、以前から作っていたスペシャリテだが、より沢の香りが強く感じる。
★levo鶏
クマの内臓脂 鳥のブイヨンマスタードソース
★虎魚
オクラと花びらウドの新芽甲殻類のジュ
数種のスパイスとケール
二つ
★猪腹子
危険な味、
★ウリボー
ギャレ 茄子 素晴らしい。
★ゆうかメロン
大人のクリームソーダ
メロンのグラニテとコンカ豆のアイスクリーム
ヴェルヴェーヌ
★黒文字のデザート。
舌と鼻腔が洗われる。
★プティフール
黒文字の生キャラメル
タルトレット 棒茶のエスプーマ。
ショコラのジュー 茶
えごまのフィナンシェ
ブルーベリーのギモーブ