全国から吟味した食材に敬意を払い、伝統を踏まえながら洗練された料理を創作する、名手脇屋友詞氏の旗艦店。メニューに載せられている炒飯は五種類。
「五目チャーハン」1500円は、叉焼、ネギ、玉子、蟹の入った炒飯で、それぞれのうま味が丸くまとまり、米本来のうま味が生きていて、一口食べた瞬間より穏やかな気分を運ぶ。
「銀もやしと黒酢の皇后炒飯」1600円は、米粒大に切ったもやしを、さっと湯通しし、玉子炒飯と炒め合わせた、シンプルな炒飯。火を通したもやし独特の青く甘い香りが立ち上る炒飯を食べれば、もやしがシャキッと甘く弾ける。酢や上湯のうま味が巧みに使われ、しみじみうまい。
「XO醤のチャイナオムライス」は、XO醤風味の玉子炒飯を、赤パプリカ入り薄焼き玉子で包み、XO醤のソースを添えた料理。玉子の甘み、ご飯の甘み、干し海老の香り、XO醤のうま味などが渾然一体となって舌に広がる、贅沢な味わいを持つ炒飯で、陶酔するは必至。
グランドメニューには載っていない炒飯も逸品揃い(要確認)。
「味噌炒飯」1500円は、甜麺醤を使った炒飯で、味噌の甘辛いコクと香りが米一粒一粒にこっくりとからまり、笑顔呼ぶ。
「胡麻の香りいっぱい炒飯」1500円は、自家製芝麻醤をつかい、細かく刻んだハスを入れ、最後に胡麻混ぜたチャーハン。ゴマの香ばしさが顔を包み、ハスの軽快の歯応えが楽しく、瞬く間に食べてしまう。
「淡路の玉葱と赤酢の炒飯」1500円は、バラ色の美しい炒飯で、赤酢がケチャップのような甘味と酸味を醸し出し、品のあるチキンライスのような味わいとなる。北細根切りにした玉葱のみずみずしさ、酢漬け生姜の微塵切りがアクセントとなって、食欲を煽る。
その他醤油味の「海鮮炒飯」1800円、「蟹炒飯」1500円などもいい。