食材
(4539件)-
白子は生きていた
日記白子は生きていた。 加熱されているのに、体内にいる時と同じく血が流れている。 加熱されているのに、外側と中の食感が変わらない。 茹でれば、外側はわず……
続きを読む -
「私を食べて」
日記「私を食べて」。 米粒がそう語りかけてくるご飯だった。 神楽坂「虎白」にて、BALMUDA The Gohan という新式の炊飯器で炊かれたご飯料理会に出か……
続きを読む -
焼きキャビアである
日記焼きキャビアである。 薪の熾火で、慎重に火を入れたキャビアである。 「最初の一口は多目に食べてください」と、薦められたので、スプーンいっぱいすくい、食べ……
続きを読む -
高知県四万十市西土佐「農家レストランしゃえんじり」
野菜畑という名のレストラン。
食べ歩き「いらっしゃぁーい」。 戸をがらりと開けると、明るく柔らかい声に出迎えられた。 声をかけてくれたのは、三人のおばあちゃんである。 四万十市にあるその店の名は、……
続きを読む -
春が満ちていた
食べ歩き春が満ちていた。 水どガルムのなかで少し寝かせ、花の蜂蜜とガルムを塗りながら焼かれたサワラは、ウイキョウソースの上でまどろんでいる。 ナイフは申し訳なさ……
続きを読む -
居酒屋「なかひら」
食べ歩き漫画「深夜食堂」主人公のモデルになったという、高知県中村市の居酒屋「なかひら」のご主人は味がある。 もうみているだけで美味しい気になる よこにカンパ……
続きを読む -
胃袋をつかむ胃袋たち
食べ歩き「子供の頃はね。泣きよったらブリ食わすぞいわれてね。そんくらい、安く、しょっちゅう食べてたんや」。 田中鮮魚店の主人田中さんは、そう言って笑われた。 ……
続きを読む -
クリッ
日記クリッ。 噛んだ瞬間、そんな音が立ったような気がした。 クリッ。クリッ。 ジビーフのカイノミは、食べられることを喜んでいるようでもあり、抗っているよ……
続きを読む -
気品のあるレバー
日記レバーに気品を感じたのは、初めてである。 オリーブオイルとバターで炒め、ブリオッシュに乗せられたレバーは、今まで食べたレバーのような、甘えが一切ない。 ……
続きを読む -
御徒町「本家ぽん多」
バターと醤油をまとった蛤のジュースが、口の中で爆発する。
食べ歩きふっくらと太った蛤が、茶色に染まって、手招きする。 「おいしいよ」と、囁きかける。 食べようとすれば、醤油とバターが入り混じった香ばしさが顔を包み、もう食べる……
続きを読む