包みたての

• 東京,
• イタリア料理,
• パスタ

包みたてのラヴィオリは、ふんわりと。 餡をそおっと抱いている。 餡と皮の間に、わずかな、わずかな空間があって、優しく歯を迎え入れる。皮がまだしなやかで、存在……

上唇が、ふんわりと

• 東京,
• イタリア料理,
• バターチーズ乳製品,
• パン　サンドイッチ　

上唇が、ふんわりと白いムースに触れた。 下唇が、サクッとブリオッシュに触れた。 歯が始動して、二つを一つにまとめあげた。 栗の蜂蜜が、ゴルゴンゾーラの塩気……

その黒い塊は

• 東京,
• 牛,
• イタリア料理

その黒い塊は、艶と輝いて、問うてきた。 「俺の精を食べるかい？　お前にその心構えはあるのかい？」 健やかに育てられた牛の尾は、８本のサンジョゼーベと野菜だけ……

愉快な顔になるのさ。

• 東京,
• やぁ！,
• イタリア料理

一人ヤァしていない人がいるけど、この人の作ったもの食べたら、ほら、こんなにみんな愉快な顔になるのさ。

有田焼の輝きに

• 東京,
• 中国料理,
• 内臓

有田焼の輝きに盛られたハチノスは、少し得意そう。 どうだい僕だってご馳走になるんだぜと、喜んでいる。 噛めば厚い身に、クイッと歯が包まれて、微かな甘みが滲み……

赤坂「トゥーランドット臥龍居」

炒飯　東西対決

• 東京,
• 炒飯,
• 中国料理,
• 野菜

門上様、僕は炒飯といえば思い出すのが、炎の料理人、故周富徳氏です。 炒飯を作る際に、米を宙高く舞い上がらせる姿に憧れて、何度も挑戦したものです。 しかし後年な……

皿から自分の個性を消したら

• 肉,
• 魚介,
• フランス料理,
• 野菜,
• 福島

「皿から自分の個性を消したら、野菜の香りがしたんです」。 いわき市のフランス料理店「Hagi」の萩春朋シェフは、訥々と話しだした。「世界中から集めた食材を使っ……

こんなにかけるんですか？

• 東京,
• フランス料理,
• 卵,
• キノコ

「こんなにかけるんですか？　と言ってしまうくらい、グリュイエールをたっぷりかけるんです」。 チーズのうま味が心を溶かし、玉子の甘みに腹を抱えて笑い、きのこの香……

フランス人でも

• 東京,
• 中国料理,
• トリュフ,
• 乾貨

フランス人でもイタリア人でも、思いつかないだろう。 辛味に白トリュフ。フカヒレに白トリュフ。 「松露排翅」。発酵した青唐辛子の酢漬けで味付けたフカヒレである……

「どうなのよ」と

• 東京,
• イタリア料理,
• 豆,
• パスタ

「どうなのよ」と、豆がたずねる。 「君の重さが心地いいよ」と、ペンネが答える。 「オリーブ油とにんにく、水とローズマリーだけでじっくり炊かれたからね。僕の甘……