葉茎菜
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札幌「ラサンテ」
アスパラと共に生きる。
食べ歩き長年愛を注いできたものにしか到達できない料理が、今目の前にある。 料理というものは、ここまで深く愛を追求してこそ、ようやく高みに達するものなのか。 真面目な……
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札幌「ラサンテ」
「この時期は、シェフが生き生きとして、嬉しそうなんです」。
食べ歩きホワイトアスパラの精霊に、口づけされた。 勇猛ではかなく、雄弁ながら朴訥で、強靭さと脆弱を併せ持ち、どこまでも澄んでいる。 穢れなき苦味と、豊かな甘みで抱き……
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札幌「喜来登」
来たりて登り、喜々とする。
食べ歩き札幌に行くと、味噌ラーメン界のチョモランマに登りたくなる。 今日も新たな割烹に行く予定だったが、キャンセルして来てしまった。 ラーメン一杯にネギを1本半は使……
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札幌「アグリスケープ」にて。
愛しい気持ちが迸る。
食べ歩き吉田夏織シェフは、ユーミンのような人である。 笑みをたたえた眼差しと穏やかな口調で、野菜や肉への恋を語る。 野菜や山菜、羊や豚、鶏のことを、自分の……
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博多「畑瀬」
博多ではもう、ここにしか行かんけん。
食べ歩き博多では、様々な店に行ったが、もうここしか行かんように、なってしもた。 「マッキーさん、野菜好きやから」と、前菜は、名残の山菜などの料理だった。 酸味と甘味……
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三越前「蟹王府」
上海の夏1
食べ歩き〈上海の夏1〉 目の前の皿から、香りが立ち上った瞬間、「大至急ご飯ください」と、勝手に口が動いていた。 「エビのすり身の青唐辛子詰と豚肉のバシル炒め/层塔煎……
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金沢「片折」
されど胡麻和え。
食べ歩きたかがほうれん草の胡麻和え、されどほうれん草の胡麻和えである。 野暮ったさが微塵もない。 料理としての、高貴さに満ちて、輝いている。 ほうれん草の……
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青山「ラ・ブランシュ」
37年来の料理・
食べ歩き春だというのに、その日は曇っていた。 34歳だった僕は、青山のフランス料理店に向かっていた。 1989年のことである。 窓際の席に座り、渡されたメ……
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名古屋「梅本」にて。
玉ねぎのパスタ。
食べ歩きヴェネト州の料理だという。 玉ねぎとアンチョビ、白ワインと水を鍋に入れぐつぐつと煮込んだソースと合わせたパスタである。 とろとろになった玉ねぎが甘く、練れた……
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青山「フィレモネ」にて
アラカルト主義。トラットリア派。
食べ歩きトラットリアは、アラカルトに限る。 先日の夜は、前菜に「プンタレッラとツブ貝アンチョビのサラダ」と「クエのヴァプール あさりバターソース」を頼み、「ゴルゴン……
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