フランス料理
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黒いダイヤモンド
食べ歩きある人は、「黒いダイヤモンド」と呼ぶ。 それは、運ばれてきた瞬間に嬌声が上がる。 赤黒く、艶やかな球体から、渾然と甘い香りがゆらめき、顔を包む。 ああ……
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リンゴの中で
食べ歩きリンゴの中で、太陽が息づいていた。 大地と太陽から養分をもらった紅玉は、焼かれ、甘味と酸味を凝縮し、舌にこぼれ落ちる。 そこにはただ甘酸っぱいだけではない、……
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運ばれてきただけで
食べ歩き運ばれてきただけで、幸せを呼ぶ。 香ばしい湯気が顔を包み、甘酸っぱく、濃縮感のある香りが、脳幹を揺さぶり、唾液を呼ぶ。 スプーンを差し込むのをた……
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深く。永遠に深く
食べ歩き深く。永遠に深く。 ソースの深淵が見えぬほど、深い。 複雑なうまみを満々とたたえているのに、軽い。 酸味が華やかで、滋味が艶やかに流れていく。 と書いて……
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鳥肌が
食べ歩き鳥肌が、足元から頭のてっぺんに抜けていった。 「ル・ブルギニオン」の「リエーブル・ア・ラ・ロワイヤル」である。 古典は、古典の品格と重厚を保ちながら、繊細でしな……
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「あっ」
食べ歩き「あっ」。 思わず声を漏らしてしまった。 おいしい。だがそれ以上に、いけないことをした感覚があって、声を漏らしたのである。 求肥は唇に触れ、歯を優しく包ん……
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アンガス牛のタルタルステーキは
食べ歩きアンガス牛のタルタルステーキは、卵黄をよくよく混ぜて、ブラックペッパーを挽き、こぼれるくらいパンに挟んで、「あむっ」とやるのが、一番うまいんだ。 後はここにI……
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白皿から緑の光が
食べ歩き白皿から緑の光が差し込んでくる。 ピスタチオグリーン、鉄色、炭白色。 鮑のコンポートに、ズッキーニの冷たいポタージュ、グリル、コンポートを組み合わせた。 ……
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豚の頭は
食べ歩き豚の頭は、どちらも、てろり。 溶けるように舌に広がっていく。 しかし甘味の質が違う。 テッドドコションは、コラーゲンの柔らかな甘みを溶かして、ゆっくり……
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名人が焼いた
食べ歩き名人が焼いた小鳩とアニスの香りのソースがうまいこと! 「ル・ブルギニオン」にて……
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