フランス料理
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平和は、いまここにある。
食べ歩き野菜たちの体に、幸せが満ちていた。 カブも人参も、胡瓜もカリフラワーも、斉須シェフの手にかけられたことを誇りに思い、輝いている。 命のしずくを滴らせ……
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栗はまだ、起こされたことを知らない。
食べ歩き栗はまだ、起こされたことを知らない。 寝息をたてたまま、穏やかな甘味を忍ばせる。 1℃で氷温熟成させた栗のフランに、煮出した渋皮のムースが、てろんとしなだれ……
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サクッ
食べ歩き「サクッ」。 表面の1ミリ以下に焼き固められた脂が音を立て、その下の脂はなにごともなかったように、するりと、甘く溶けた。 そして歯は、肉に抱かれていった……
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今年初めて訪れて
食べ歩き今年初めて訪れて、心震えた3軒の料理店。 〜命の脆弱さと凛々しさを含んだ、無常の味わい〜 鹿児島市「山映」 ・鯛の潮汁、ゴーヤの炒め、雑炊ほか ……
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その一切れを
食べ歩きその一切れを、口に含んだ瞬間、海の中にいた。 オマールが凝縮して、舌の上でうごめいている。 他の味は一切ない。 オマールは純を極め、自らの味だけを、丸く優……
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料理はコミュニケーション
食べ歩き料理はコミュニケーションだという。 銀座の「ティエリー・マルクス」で、スペシャリテの「もやしのリゾット」をいただいた。 パルミジャーノの泡の下には、刻んだセ……
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久々にじっくり
食べ歩き久々にじっくりお話をさせていただいた。 若い時は、怖いものは少なかった。 しかし、学ぶということは、知るということは、料理を作り続けるということは、怖さを身……
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森鳩
食べ歩き森鳩 ピジョンラミエは小さいが、その体には野生の血をたぎらせている。 開かれ、フォアグラを詰めた胸肉は、薄いながらも歯を喜ばすたくましい食感があり、滑らかなフ……
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危険である。
食べ歩き危険である。 非常に危険である。 デセールが終わってマドレーヌが出された時、「包んでいただけますか」と、言おうと思った。 しかし、皿からバターの香りがふわ……
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この輝きを見てほしい。
食べ歩きこの輝きを見てほしい。 手をつけるのをためらわせる、毅然とした艶がある。 皿からたち上る香りに陶然となりながら、まずソースを一口すくった。 ああ。深い。 ……
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