食べ歩き
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亀戸「メゼババ」。
焦がさなくてはいけない。
食べ歩き半分に切ったトマトを、手でつぶしてパンになすりつける。 ライ麦入りパンは焦げるまで焼くながら、中はしっとりと。 伸びやかなトマトの酸味と焦げの苦みを伴ったパン……
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天現寺 広尾「アンビグラム」
菜の花とビゴリ。
食べ歩き菜の花を使ったパスタは色々あるが、傑作は「アンビグラム」のそれではないかと思う。 アンチョビの塩気が、くったりと茹でた菜の花のほろ甘さとほろ苦みを引き立て、さ……
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ナマコを食べる勇気。
食べ歩き , 日記ナマコを最初に食べた人は、勇気があるとよく言われる。 「初めて海鼠を食ひ出せる人は其胆力に於て敬すべし~」と、「吾輩は猫である」で夏目漱石も書いている。 しか……
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目の前に表れた時、一瞬なんだかわからなかった
食べ歩き目の前に表れた時、一瞬なんだかわからなかった。 焼き茄子である。加茂茄子の焼き茄子である。 焦げるほど焼いて二つ折りにし、ヘタの部分を立てるように置かれ……
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〜「傲慢」とは〜
食べ歩き〜「傲慢」とは〜 「痛いっ」。 噛んだ瞬間に、魚が囁いた。 もしかすると、焼かれたことに、まだ気がついていないのかもしれない。 それほどにキンメ……
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唐辛子が火花を散らし、山椒が爆ぜる
食べ歩き唐辛子が火花を散らし、山椒が爆ぜる。 辣に口腔は痛み、麻に舌は痺れる。 それなのに、なぜか優しい。 優しいのは、木下牧場の牛肉が噛むほどに滋味を溢れ……
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6月の終わりに、祇園浜作で鱧をいただいた
食べ歩き6月の終わりに、祇園浜作で鱧をいただいた。 鱧が大好きだった谷崎潤一郎は、「鱧は赤いお椀が似合う」といって、朱塗りの椀で食べることを好んだという。 それとお……
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おいしい顔
食べ歩き , やぁ!おいしい料理を作る人は、おいしい顔をしている。 たとえば、大鵬の渡辺幸樹さんがそうだ。 ほら、実においしそうなお顔でしょ。 やぁ!……
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蟹の味噌が白い肉を黄色く染めている。
食べ歩き蟹の味噌が、脚の先まで回って白い肉を黄色く染めている。 蟹の味噌だか蟹の肉だか、もはやわからない身にしがみつく。 蟹の味噌特有の、舌をたぶらかす甘みの中……
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ほわっ。 鰻が溶けた
食べ歩きほわっ。 鰻が溶けた。 その鰻はなにも繊維がなきかのように、舌の上で溶けていった。 豊かな脂に包まれるが、すうっと消えて、跡形も無くなる。 豊か……
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