3/17大津「講」での「湖里庵」

食べ歩き ,

3/17大津「講」での「湖里庵」
1. 氷魚 土佐酢かけ 七本槍 玉栄純米新酒
鮎の赤ちゃん。新酒のフレッシュさと氷魚の初々しさが合う。氷魚から漂うかすかな若葉の香りと木の芽を繋げるために、少しだけオリーブ油を合わせる。氷魚は「魚入(えり)漁」でとる
2. 前菜:お雛様の菱餅をイメージして。
・鮒寿司共会え、一番味の濃い尻尾部分の切れ端と熟鮓の飯を会えたもの
危険、極めて危険。三軒隣だという、吉田酒造の花嵐純米大吟醸生原酒とあわせると、途端に香りが膨らんで脳幹を揺らす。その後酒を竹生島に変えると、一気に深い味わいとなって広がる。
・びわます山芋漬け。ねっとりと脂がのったビワマスの身と山芋の粘りが合う
・菜の花白和え
・手長海老
・鮒寿司甘露漬け 酒粕につけることにより酒粕の香りと甘みで、鮒寿司の酸味や香りを和らげる。昔は琵琶湖の西側で多かった。
・鴨ロース
3. 煮物椀 岩床なまずの蕪蒸し。
岩に生息しているので臭みがない。鶏ムネ肉のような肉質の中に淡い旨味がある。
4. フナの子つき(子まぶし)
卵を塩ゆでにしてまぶす料理で珍しい。フナは淡水魚の中で唯一寝かせることのできる魚で、ねっとりとして甘い。このプチプチと塩気がいいアクセントになる。
淡水魚の香りは水の香りであり、住んでいる場所で変わってくる。つまり漁師によって変わってくる。真鮒は1kgから1.5kg。鮒寿司に使うニゴロブナは、500から700g。普段はフナは60mくらいの深いところにいるが、3月くらいになると卵を産むために騎士に寄ってくる。
この時期のフナが最もうまし。FB参照。
5. 鮒寿司と餅
鮒寿司の酸味と塩気を餅の甘みが受け止める。鮒寿司の飯同様近隣で作られる無農薬のもち米で、余計な味がなく、自然に鮒寿司と抱き合う。
「鮒寿司の食べ方で、これが一番美味しいと思います」とは、店主の佐嵜さんが嬉しそうに笑った
6. 鮒寿司パスタである。クリームと牛乳、飯、白ワイン、マッシュルームで合わせたソースがパスタに絡む。食べると一瞬上品のようでいて、一筋縄でいかない力が宿っている。
日本酒が恋しくなるパスタである。共和えを少し浸けて食べると二重層となった。皿に残ったソースに酒を入れて溶かす。ああ。
7. 鮒鮨の頭のつゆ。FB参照
8. もろこ焼き
すっかりコプ級魚になってしまったなあ、養殖のもろこは尻尾が短いが、これはすうっと伸びているね。自分の脂であげるようにじっくり焼いいく。しばらく焼いて行くと脂が出てテラリト光り、炭に滴り落ちる。旨味、アミノ酸が濃い。その旨味の後から香りが立ち上がる。もろこは、やはり骨が柔らかくなる3月がうまい。4月は子持ちだが、身がうまいのは3月である。
最初は素焼きで、次は生姜醤油をちょいと浸けて、次は山椒醤油付け焼で。
9. 鮒鮨茶漬け
滋養が体に行き渡る。あられは赤米の煎ったもの
10.七本槍酒粕のアイスクリーム