主役は、豚かカリフラワーなのか。

主役は、豚なのかかカリフラワーなのか。
いや、そんなことを考えてはいけない。
肉汁で膨らんだ金華豚の肩ロースが、カリフラワーに抱かれている。
果てしなく穏やかで、たくましく甘いカリフラワーは、心を揉みほぐし、豚肉は食欲を上気させる。
誰もが、カリフラワーの隠された情熱に驚くが、それも豚肉の存在があってのことなのである。
ただ感心するのは、カリフラワーの力を信じ切った、中村シェフの眼力である。
「ロッツォ・シチリア」
「金華豚肩ローストカリフラワーのロースト」。