西麻布「香宮」勝手に救済。
福臨門、離宮で修行した厨士と、福臨門と香港で修行した焼き&甘味担当厨士による新しき店。
前菜は、蜜汁叉燒、アヒルの舌の潮州風、焼肉皮付き豚バラの焼き物
いずれも味付けが精妙で、肉の味が生きている。皮の薄さ見事。
次が「豉油皇煎蝦」。思わず目を細める、香ばしい醤油味の海老殻をバリっと齧れば、優しい海老の身の甘さが舌に流れる。
火の通し、先ほどまで生きていたという海老の質、味付け全てが高い時点でピタリと決まっている。
黄ニラの香りが鼻腔くすぐる「九黄瑤柱羹」のスープの穏やかでいて深淵な滋味。
「椒鹽魷魚」スパイスが生かすイカの甘み、驚きのコリンキーのうまさ。
「鹹魚茸蒸肉餠」の鹹魚と肉とのバランス、「清蒸石斑」アカハタの質の高さと、ぎりぎりの淡味、「蝦子荳腐」のなんとも丸い味の旨味、蝦醤味にしてもらった「清炒時菜」からし菜のみずみずしさ。
〆はあっさりと「薑米蛋白炒飯」。生姜風味で有終の美。
甘味に選んだ胡桃のお汁粉は、フレンチのような仕立てで、新世代のモダン。
西麻布「香宮」
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