東京とんかつ会議 第106回

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東京とんかつ会議 第106回 四谷「とんかつ三金」ロースかつ定食(150グラム、1800円)

肉2、衣3、油2、キャベツ2、ソース3、御飯2、新香2、味噌汁2、特記 なし

18点(各項目3点満点、特記項目含め24点満点)
 「三金」は1946(昭和21)年に新宿で創業し、その後50年近く四谷駅前で営業していたが、2010年に閉店。惜しむ声が多く、再び2010年の末に場所を移転して再開した店である。

 長く愛されているのだろう。年配のお客さんが多く、訪れた時も70代のご夫婦が、「いつものね」と言って、二人でおいしそうにカキフライを食べ、隣の70代の男性は、座るなり店員から「今日はいかがですか」と聞かれて、「かつ煮」を頼み、それで悠然と酒を飲んでいた。

 今から10数年まえにいただいた記憶があるが、当時より肉質が格段に向上しているようである。しっかりと揚げられた林SPF豚は、きめこまやかで肉汁に富んでいる。細かいパン粉の粗さと肉のバランスもよく、揚げ油にもほの甘い香りがある。ただ昔ながらの仕事のせいか、やや揚げすぎの感があり、食べ進むと三切れ目位からは、火が通り過ぎてしまうのが気になった。

 コシヒカリを使ったご飯、カブの浅漬け。合わせ味噌のしじみ汁、細く切りそろえたキャベツなど脇役陣など最上ではないが、遜色ない。中でもソースは甘みと酸味のバランスが取れて、おいしかった。