小岩に「みつよし」という、小さな焼きとん屋がある。
店を始めて、まだ2年だという店主は、まだ若く、爽やかなイケメンである。
実はこの店の歴史は長い。
だが半世紀以上営まれていた店主が引退すると聞いて、常連客だった彼が受け継いだ。
地元に愛されたこの店は、彼のお父さん、おじいちゃんと三代に渡って、通い続けていたのだという。
受け継ぐと聞いて、工務店の父が内装を請け負った。
孫が受け継いだ店には、88歳になるおじいちゃんが毎晩通い、制限ギリギリの日本酒3合を飲んで、帰るのだという。
店内には、親子揃ってファンだという、サザンが流れる。
やきとんも、名物豚内臓のからし焼きも、納豆オムレツも、強炭酸のボールもうまい。
おじいちゃんやサザンの話で盛り上がりながら、ほろ酔いになった。
下町居酒屋の幸せな物語が、ここにはある。