一口飲んだ時

食べ歩き ,

一口飲んだ時、豆の呼び声が聞こえた。
慈愛に満ちた甘みが舌にゆるゆると広がって、心に落ちる。
塩が当たらず、豆の優しさだけにほだされる。これぞズッパ。
最後の一滴になっていくのが、恨めしくなるほどに幸せの味わい。
「オステリア・カンピドイオ」にて