しみじみとうまし

日記 ,

三田「桃の木」。

香箱蟹老酒漬け雲丹が抱き合う悦楽に始まり、味付けと火の通しの精妙が光る料理15皿。

鴨の醤油煮のしなやかな火の通し、ツブ貝のスープ煮の香り、アボガドと梨の驚くような相性。湯葉で巻いたもやしの青々しい香りのすばらしさ、春雨と豚肉と白菜スープ煮の酢と山椒の利かせ方、干し肉の甘い風味がからんだ青菜の炒め、名物干し貝柱炒飯のパラパラ、茄子の天ぷらの見事な火の通し。
確かな腕と眼力に貫かれた料理は、しみじみとうまし。