「羨ましい」と、よく言われる。
「毎日、毎日おいしいものを食べて、羨ましい」と、よく言われる。
確かにそうだろう。
しかし、よく考えてみてほしい。
夜はがっつりとイタリアンを食べる予定なのに、4時からフランス料理店の取材があって、鴨料理を食べなくてはいけないことを。
気がつけば、夕飯前に4食をこなしていることを。
二日酔いなのに、天ぷらを食べなくてはいけない時を。
徹頭徹尾、舌と鼻と喉と胃袋を酷使する仕事なのである。
ちなみに同年代よりよく食べると思うが、大食いではない。
ギャル曽根までいかなくとも、NYお住いのあの方や、福岡にお住いのあの方など、大食いの人たちとは会食しているので、自分がそうではないことは、自覚している。
と、書きながら。一度も嫌だとか苦しいと思ったことはない。
「食べる」、「味わう」という行為が、心底好きだからである。
先日も、昼に銀座で寿司を食べたあとに、夕方から鮨「あらい」でフルコース食べ、白金「センス」に移動してイタリアンをフルコースいただいた。
単純なスケジューリングミスによる非回避な夕食二回であったが、難なくこなせて、2食目も美味しく、正確に味わうことができ、「まだまだ俺もやれるな」と、ほくそ笑んだのであった。
ちなみに先週の日曜日は、朝一番で高知から帰ってきて銀座「エスキス」で昼ごはんを食べ、京都に新幹線で移動して、串カツを食べた。
月曜日は、昼にトンカツ、夜にイタリアン。
火曜は、昼に焼きそばを5種類作って試食し、そのままイタリアンフルコースに臨んだ。
水曜日は、モーニングの取材をした後、15時から居酒屋で取材をしながら、数種類いただき、そのあとにイタリアンフルコースをいただいた。
昨日は、昼に鮨。夜も鮨。
今日は、昼にトンカツ。夜にフレンチである。
「お腹いっぱいでよく味がわかりますね」と聞かれることがあるが、お腹が空いている方が味がわからないことが多い。
満腹でも正確に味が判断できるように鍛錬を続けてきた身としては、空腹だと、「食欲」という本能が邪魔して、集中できないのである。
それぞれのお店のことはまた