お雑煮が好きだ

食べ歩き ,

お雑煮が好きだ.
願うことなら、一年中食べたいと思う。
裏千家のお初釜で供される雑煮と、同じお椀である.
椀種は、うずらの丸に亀甲大根、日の出人参にほうれん草、そして長方形角に切った焼餅である。
餅の水分が染み出すため、いつもよりほんのり濃くしたつゆに、「ふうっ」と、幸せのため息をつく。
うずらの丸を口にすれば、ふわんと崩れ、優しい鉄分が広がっていく。
微かにコリリと歯に当たる、骨が楽しい。
うずらを骨ごと2度挽きにし、白味噌を加えて練り、ふわりとさせるために浮き粉を加えた丸である.
角餅は、土蔵が建つことや敵をのす(倒す)ことからもちいられた。
伸びる餅と、穏やかに炊かれた大根と人参を口に含んで微笑み、心は静かに横たわった。
元赤阪「辻留」にて。
鶴亀雑煮椀 村瀬治兵衛作駒盆