変態コラボレーション。

食べ歩き ,

数々のコラボに参加したが,これは1番の変態である。
タイ料理、発酵イタリアン、ウルグアイ料理、寿司という組み合わせである。
虎ノ門ヒルズステーションタワー4Fで隣同士になる、「ピュウファロ」、「鮨すがひさ」、そして「すがひさ」で働いているウルグアイ人の3者が、共演をするのだという。
14皿出されたのだが,強く印象に残った料理を
紹介したい。
「穴子 蓮根 シナモン」
醤油とシナモンソースで和えた蓮根の上にはレモングラスの小口切りを乗せ,焼いた穴子を重ねる。
シャキッ。ふんわりという対照的な蓮根と穴子の食感を楽しんでいると、レモングラスが香ってくる。
違和感がなく、レモングラスという香草が,古くから日本で使われてきたかのような,馴染みがある。
「戻り鰹 ウルグアイ 」と題されたのは、鰹の握りであった。
ウルグアイ人が考えたという。
赤ワイン,醤油,みりんに漬け込んだ鰹と酢飯だが,間には、ポルケッタの脂と豚の熟鮓の「飯」合わせたものをかましてある。
これまた想像がつかないが、赤ワインとカツオの鉄分が見事に一体している中で,「飯」の熟れだ酸味が追いかける。
それは少しだけ妖艶な握りなのであった。
「ポルケッタ春巻きタイ」は、 ポルケッタ 、赤キャベツの発酵 、コリンキー 、酢飯 、セロリペースト 、クミン、梨細切りを巻き込んだ生春巻である。
それぞれの食感、味わいが響き合って、一口食べた瞬間「うまいっ」と、叫ばせる勢いがある。
それでいて実に自然であり,ベトナムに昔からこの組み合わせがあったかのような,気分にさせられるのであった。
最後は「トムカーウニパスタ」である。
一見普通のトマトソースに見えるパスタは、
トムカーガイの鶏をウニに置き換えたパスタで、アクセントにライムを絞ってある。
トマトとニンニク,オイルでソースを作り,そこにココナッツミルクを入れて沸かしたところに、カーを入れてひたして、ソースを作ったのだという。
あり。である。
作った虎之助君はいう。
「驚きました。僕がいつか独立したら,メニューに加えたいです」。
これはなんとしてでも、変タイイタリアンとして、定番メニューにしてもらいたい。