東銀座「レフ青木」

LES FRÈRES AOKI 9/18

食べ歩き ,

「SÉZANNE」 のことを、「今年出会った最もエキサイティングなレストランかもしれない」。と書いた。

しかし今年、もう一軒に出会った。

9月に開店したての「LES FRÈRES AOKI(レフ アオキ)」である。

シェフ青木誠さんは、22年間フランスで生活し、13年パリでレストランを営んでいられた。

ホテルブリストルに近いパリ8区で、多くのフランス人のエグゼクティブに、気軽に楽しまれてきた料理である。

アミューズの鳥肝のテリーヌを一口食べてやられた。

珍しい料理ではないが、香りに複雑さがある。

その複雑な香りの絡み方が優美を生んでいる。

その後の料理もそうだった。

パリで培い、体に染み込んだ、香りの表現が図抜けている。
そこには日本のフランス料理とは違う違和感がある。
だがその違和感は、嬉しい、麗しい違和感である。

異国食文化に触れたスリルの味でもある。

青木シェフは、なかなか理解されないと悩んでおられたが、一緒に働かれるお姉さんの一言が効いたという。

「あなたの料理を作ればいいのよ」

シマアジに惚れ、ガルニのフヌイユに惚れたと話すと

「パリではフヌイユは2ユーロですがこちらは2千円もするんです」といって、苦笑いされた。

苦労は多かろう。

理解も遠いだろう。

でもこのままパリの香りを届けて欲しい。

日本人ですが、日本人の表現とは違うやり方で、食材にエレガントを吹き込んで欲しい。

「LES FRÈRES AOKI(レフ アオキ)」

★鶏レバーのテリーヌ   ハツの脂   赤ワイン 玉葱  FB参照

Cuisses de Grenouilles Frites à la Purée d’Ail au Persil

グルヌイユのフリット ニンニクのピューレパセリ風味ミルクの泡。

ニンニクの風味の出し方の柔らかいこと! それが蛙の優しい肉体と抱き合う。パセリのアクセントの強さも精妙。素晴らしい。

SHIMAAJI Mariné à l’Aneth, Fenouil, Orange FB参照

シマアジのマリネ ディル風味 フヌイユとオレンジ

フヌイユオレンジで煮て、レモン、コリアンダー 砂糖   干し葡萄。

エレガント。

Coeur de Boeuf Oomiush, Calamar, Haricot Blanc,Poivron Rouge, Oignon, Estragon

近江牛ハツのコンフィー, スミイカ,大白花豆のラグー   バルサミコ シェリーヴィネガークリームのラグー ラグーに秘めた酸味の出し方が絶妙で唸る。

ハツ低温調理 ベルシャード

Espadon Confit , Artichauts à la Barigoule,Caviar d’Aubergines, Tomates Confites

カジキマグロのコンフィー,アーティチョーク、茄子のピューレプロバンス風

オリーブ油でコンフィされた、しっとりとくずれゆくカジキマグロのしなやかさもさることながら、ガルニの美味しさに目を見張る。

滑らかで優美に甘い、こんななにおいしいキャビア・ド・オーベルジーヌは出会えない。

アーティチョークのバリグール。なんと美味しいんだろう!!

アーティチョークの火入れが素晴らしい。

astilla d’Epaule d’Agneau, Purée de Carotte à la Coriandre

仔羊肩肉のパスティア, キャロットのピューレコリアンダー風味

じっくりパートフィロ粉糖と 五香粉人参のピュレ酸味  ごぼうのセック。紫マスタード!

皿からパリの香りが立ち上る。他国の食文化を巧みに取り入れて自分のものとして来たフランス料理のエスプリが輝いている。

Moment de Thé

お口直しのお茶

緑茶とジャスミンティー レモンとミント

de Kuroge Wagyu Sirloin (OKINAWA), Gratin de Dauphinois

沖縄産 黒毛和牛のロティ, ジャガイモのグラタン

鹿児島経産厚く、もう一方は細く切ってある、この切り方も面白い

また焼き方も変えて肉を生かしている。見事、

ドフィノアの裕福な味わい。ああ、たまらない

Fromages +¥1000

本日のチーズ

Compote de Figues, Glace au Lait Salé

イチジクのコンポート,牛乳の塩味風味のアイス

いかにもフランス人が好みそうなデセール。

ババ!

Petits Fours

フィナンシェ素晴らしい