旭川に来たら、新子よ。

食べ歩き ,

旭川に来たら、新子を食べなきゃあかんということで、OMOレンジャーのはしご酒スペシャリストに連れられて、老舗の「よしや」へ。
昭和2年創業、三代目になる焼き鳥屋である。
黒光りする天井、客の愛着と酒が染み込んだカウンター、土間に四角椅子、燗酒をつける土瓶、小上がり。すべてに。かけがえのない時を刻んでいる。
座るだけで、現代の速度やしがらみから解放される。
さて、新子が焼きあがる前に、鳥モツと肝臓(豚肉)を頼む。お相手は、当然コップ酒である。
名物の鳥モツは、ハツ、砂肝、卵管、肝の混合で、様々な食感が楽しい。
そして新子がやってきた。
写真を撮ってから、お母さんに切り分けてもらう。
腿もいいが、これは胸だな。
パサつかずにしっとりと火が入っていて、甘辛のタレと馴染んで、そこに燗酒を流せば幸せになる。
「鳥モツは昔から混合部隊だったんですか?」
そう親父に聞けば、「昔は、子もつと親もつがあってねえ。親はキンカン 子は卵管を入れてたんだ」。
そう答える親父さんの笑顔に惚れた。