メゼババ7/3

食べ歩き ,

・ブリオッシュ

暖かく、バターの香ばしさを振りまきながら、溶けるような軽やかさで消えていく。

・ガスパチョ カッペリーニ

自然農法の野菜で作り、やや太いカッペリーニを固く茹でて作ってある。

土そのものを食べている感じ。

えぐみや甘みがやわではない。ダレてない。

ガスパチョとは、夏の暑さを癒す冷たいスープではない。

本来は、夏の生命力をいただくスープなのだということがわかった瞬間だった。

・メークィーン ラルド

帯広さんの芋で、通常は一年間のところを、平置きで2年間寝かせたものだという。

食べた瞬間、蜜のような香りが広がった。

芋の水分が、そのままキャラメル化したような、サツマイモの甘みに似た味わいが、ねっとりじっとりと舌を包み込む。

・鮎  稚鮎と鮎の間の鮎を丸ごとペーストにしたものである。

それは、鮎のすべてだった。

食べると川床でコケを探して泳いでいる風情が湧き上がる。

イタリアにこんな料理はない。

しかし食材のすべてを一つにして味わいつくそうという、イタリア人の根性が、食いしん坊欲が満ち満ちている。

もしイタリア人が鮎を常食していたら、きっとこんな郷土料理が生まれたんだろうなあと思う。に鮎がいたらこんな料理が生まれるはずである。

・尾鷲の鱧のフリットラルド

身厚で立派。

サクッと噛めば、甘い湯気が顔を包み、猛々しさと優しさを内包した鱧が現れる。

・あさりリゾット。

これはむき身以上に入っているのではないか。

食べた瞬間に、あさりと同化した感覚が襲ってきた。

口の中が、あさりが生息する、汽水域に浸かっている。

目をつぶれば、自分が砂地にはまって、呼吸している。

あさりの滋養が口を満たし、その中を米の優しい甘みがゆっくりと過ぎていく。

数々のアサリ料理を食べたが、これほどまでにあさりの勇壮さを感じたのは、に初めてである

・カメノコ

噛むほどに、噛むほどに、味がコメカミに染みていく。

舌の両端の奥に、余韻が残る。

これぞ、肉を噛む喜びなり

・バターと宮古島レモンのヴィチドーミニ

レモンの太さを感じる。

レモンの生命力を感じるパスタ。

・豚バラの煮込み。

丸い。豚の脂が丸く深くなって肉を抱きすくめる。

プリン

 

ヴィエディロマンス  ヴィニャでイガヤ

 

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