豆三題3 2015.03.03 食べ歩き , 和食 , 東京 , 割烹 , 豆 Tweet 豆三題3 「うすい豆の煮びたし」を上手にできることこそが、いい料理人の証だと、昔上野修三さんがおっしゃっていた。 豆が煮られていることに気づいていない。 出汁がいばってない。 そっと豆を支え、味を膨らませている。 収穫してからしばらくたつのに、今摘んだばかりかのような香りがあって、味が丸く、心を温める。 料理の熱以外のなにかが、喉から食道にかけての辺りを、陽だまりにする。 そしてどこか、はかない。 春とはそういうものだ。 銀座「智映」の一皿。