仕事がうまくいかない。やる気が出ない。上司が無理難題をいう。彼女とケンカした。
そういう日には、立石に行こう。仕事なんか放りだし、お天道様が高いうちから、行っちゃおう。
まずは「宇ち多」であ
る。満席の店内で、うまい焼きとんをほおばり、
梅割り焼酎を飲めば、憂さは消え、突然人生が楽しくなってくる。
肉は、シロ、レバ、ハツ、ガツにナンコツ、アブラ、カシラ、希少なコブクロにタン。
注文は、部位→味付け→焼き具合の順で発声する。味つけは、素焼き(醤油がけ)、塩(辛塩や薄塩)、タレ、煮こみの汁をかけたミソの4種類。焼きは、若焼き、普通、よく焼きの三種類を覚えよう。
カシラ以外はナマ(ボイル)も用意。つまり組み合わせると、40通り以上の結論がある。
難しいので、事前に練習してから行くように。
僕が好きなのは、レバ塩若焼き、シロタレよく焼き、アブラミソ、ハツ塩、タン生醤油である。
さて「宇ち多」を出たら、「ゑびすや食堂」へ。
ここではウインナー炒
め、ハムカツなどをつまみに、緑茶割をやるのがいい。オムライスに後ろ髪をひかれつつ、二杯ほど飲んだら移動する。
お次はおでんかすしか。
嬉しい悩みを噛みしめながら、空いている方へ向かうべし。
「栄寿司」で、ビール小瓶片手に、小肌や平目昆布〆、煮イカに穴子といった江戸前仕事をつまむのも粋、「二毛作」で、薄味のおでんに、モルトウィスキーを合わせるも、また粋ってもんだね。
ああ、酔いが回り、自分の時間が戻ってくるのがたまらない(錯覚という噂もありますが)。
ほんとはまだまだ「鳥房」の鶏の丸揚げや、「蘭州」の餃子や、他の店もあるけど、今日は四軒で打ち止めだい。