西麻布「和楽惣」救済。
ここは、僕のわがまま厨房。
1、メニューを一切見ない。
2、今日ある食材だけを聞く。
3、そこからこれをこうやって作ってと注文する
昔旦那衆が割烹でやっていたミニチュアだ。
店主関根君は、どんなメンドーな難題でも
ワケなくやってくれる。
それも自分なりの小細工を効かせて。
今夜はいわしと天然ウナギがいいと聞いたので、
「鰯は刺身で、酢洗いにして。
ウナギが白焼きで、茗荷とねぎの極千切りとポン酢も添えてね」。
「小柱は、おろし和えがいいなあ。それ万願寺?
じゃあ、炒めて醤油少しかけたところへ鰹節をたっぷりかけて」。
「トウモロコシも甘い? ならこの間はかき揚げだったから、
今日は茹でて」。
「うなぎの肝ある?あるの、だったらたれ焼きで」。
「こちとナスある? よしこちのカマ焼いて、味噌汁仕立てにして、そこの焼きナスも入れて」。
と言いたい放題、すべてメニューにはない。
まったくもって鼻持ちならない客だ。
ははは。
しかし酢洗いの塩梅。
ウナギの香り(茗荷千切り乗せてポン酢でたたき風にして食べるのもよし、わさびと醤油実山椒で食べるもよし)
おろし和えの味付けもピタリ。大星ぶりも見事。
最後の味噌汁もうまかったよ。
酒が進む味噌汁だね、こんちくしょう。