蒸しあがったときにできる「ひび」を、時雨に見立てた和菓子である。
ほろほろと崩れゆく黄身餡と中のしっとりとした餡の対比がいい。
上新粉などに小豆餡を混ぜて裏ごしし、枠に入れて蒸したそぼろ状の棹物を時雨(村雨)といい、これを小分けにし、別の餡を芯にして生地を型に入れ蒸したものを時雨饅頭という。
また餡に卵黄を混ぜるため「黄身しぐれ」という。
白餡が黄身餡に包まれているものが一般的だが、内外が入れ替わっている場合もある。
- ちなみに、「時雨」は大阪府岸和田市の和菓子店「竹利商店」の登録商標であるため、他店は「◯◯しぐれ」といった商品名になっている。
荒木町「大原」の自家製黄身時雨
鶯のしのび歩きや夕時雨