豚足は、「優雅」とは、ほど遠い。
しかしその豚足は、優雅を極め、我々の心を溶かすのであった。
かつて銀座「ロオジェ」のシェフであった、ジャック・ボリー氏のスペシャリテである。
ビストロではない。
グランメゾンに相応しい、ビエドコションの料理である。
「三万本は作りました」。
山下シェフは言われた。
ジャックボリー氏の下でスーシェフとして35年間共に歩んできた料理人である。
作り方はこうである。
何回も塩漬けし直しながら、3~4日塩漬けをする
血抜きをし、 流水で塩抜き,香味野菜と4時間ほど茹でる。
ひづめひとつ残して、全部骨抜く。
腱や豚首、シャンピニオンで、デュクセルを作り詰める
網油巻いて、ヒタヒタのコションのジュをオーブンの中でかけながら焼いていく。
セージの葉を加え、レモンコンフィ,黒オリーブ、炊いたアリゴブラン(白インゲン豆)と合わせる。
トリュフや人参ジユリエンヌを添える。
「この料理は塩が強くないと重くなるんです」。
確かに強い塩気を感じる。
だがその塩気は、脂やコラーゲンを軽やかにして、心を空にに登らせた。
銀座「1864」にて





