豆部部長・伊藤くん　ここにも豆料理好きなシェフがいました。

「ブリアンツァ」奥野シェフです。

一皿目は、レンズ豆です。

レンズ豆の煮込みに、バラしたとザンポーネを入れ、さらに近江牛の小腸入れ、七草も煮込んだ料理です。

レンズ豆の緑がかった茶に、煮込まれてくすんだ七草の緑が溶けたこの色合いがたまりません。

レンズ豆は、イタリア産オーガニックだそうで、いわゆるよく見かけるレンズ豆より厚みがあって、乾いた豆特有の香りが食欲をくすぐります。

そして豆の甘みと小腸の脂の甘い香りが溶け合い、そこにザンポーネの旨味が加わるのです。

もう大変危険としか言えません。

そこに小さな小さな焼き餅を加えたのも、洒落てます、

もう一つは、「ボルロッティ豆のズッパ・デ・ファジョーリ　白子とファリナータ添え」ときました。

これもイタリア産のうずら豆で、味が濃い。

豆の豆たる甘さが、舌にしがみつく。

そこへ白子がいやらしくとろんと溶けていくのです。

ああ、いけませんね。

さらにいけないことは、豆のお焼きであるファリナータが添えられ、このファリナータデズッパをすくって食べるのであります。

まさに豆on豆。

豆部活動としての幸せの極みがここにありました。

ブリアンツァのすべての料理は、別コラムを参照してください