青山ドンチッチョ

東京が誇る食文化

食べ歩き ,

無茶苦茶カッコいい。
深夜1時。
閉店ではない。移転である。
しかしこの店のかけがえのない雰囲気を、培ってきた思い出を惜しんで、大勢のお客さんや料理人が集ってきた。
果たしてこんな店が他にあろうか?
果たしてこんな店がこれからあるのだろうか?
これがレストランである。
大勢のお客さんが、ここで起き、出会った、様々な心覚を語り合いながら、別れを告げる。
全員が笑っている。
全員が大声で喋っている。
全員が飲んでいる。
活力が降り注ぐ、レストランだった。
「人生って捨てたもんじゃないな」。なんどもそう思った。
点数や星の数なんて関係ない。
これこそが、東京が誇る食文化である。
さようなら今のドンチッチョ。