寒ブリの真骨頂 2012.11.03 食べ歩き , 東京 , 白身魚 , 割烹 Tweet 寒ブリは、刺身、塩焼き、煮付け、しゃぶしゃぶ、いずれも捨てがたし。 塩焼きで忘れられぬのが、銀座「吉兆」の「寒鰤腹塩焼」。 皮に等間隔で包丁目を入れた氷見の鰤の腹身焼きは、湯気を立てながら脂が踊っている。 たまらずほおばれば、皮がカリリと香ばしく、皮ぎわの脂がねろりと溶け、血合いは上品な酸味を漂わせ、ほっくりとした身からは甘い滋味がこぼれだす。 もうこれ以上何がいるのかという充足感は、寒ブリの真骨頂である。