大気のようなパスタ 2020.11.11 食べ歩き , 東京 , イタリア料理 , パスタ Tweet タリアッテレを口に入れると、噛むまでもなく、姿を消した。 天女の羽衣のごとく、軽やかに舞い、舌や喉の粘膜を撫でる。 「base」に感化された宮木シェフが、機械で伸さずに、手で空気を含むように、繊細に伸したパスタである。 大気のようなパスタであるから、濃密な香茸の香りとカカオの甘い香りを揮発させながら、消えていく。 これは夢なのかもしれない。 そう思わせるほどの甘美な時間が静かに流れていくのだった。 自由が丘「mondo」にて。