「はぁ～」

• フランス,
• タイ料理,
• 麺料理

「はぁ〜」。スープを一口飲んで、ため息一つ、まろび出た。 澄んでいる。 味わいの深さの中に、丁寧に出汁を取られたことを証明する味の透明さがあって、しみじみと……

「クラランス」

• 根菜,
• フランス料理,
• 魚卵　白子,
• 鹿,
• トリュフ,
• フォアグラ

「クラランス」のシェフ クストフ・プレ氏は、人見知りで大人しく、弱気なところがあるという。 お会いさせていただいたが、失礼ながらグランメゾンのシェフとしての威……

堂々たるグランメゾンである。

• フランス,
• フランス料理

堂々たるグランメゾンである。 一年かけて改装されたという四階建ての館は、貴族文化の絢爛さを受け継ぎつつ、一流の調度品だけで設えられた、華美になりすぎない気品を……

なにも動かない。

• フランス,
• フランス料理

なにも動かない。なにも聞こえて来ない。 営々と重ねてきた自然と人との営みは、限りなく静なのかもしれない。 ベルギー国境近く、モントレイユの町には、豊かな静寂……

今日のテットドヴォー

• 牛,
• フランス,
• フランス料理

「今日のテットドヴォーは、作り立てなのでおいしかったと思います」。山口シェフはそう言って、少年のように目を輝かせた。 野菜と仔牛のフォンに、仔牛の頭がころ……

生のホタテは眠っているだけだった。

• フランス,
• フランス料理,
• 魚卵　白子,
• 貝類

生のホタテは眠っているだけだった。 生に近い鮪のブタルグ（カラスミ）と下に敷かれた和芥子を少しつけると、まぶたを開けた。 ブタルグの練れたうま味と塩気、和芥……

「ああ、おいしい」

• フランス,
• 牛,
• フランス料理,
• 内臓

「ああ、おいしい」。 不覚にも一口食べて、平凡な感想をもらしてしまった。それほどにこちらを無防備にさせるおいしさの深みがあった。 血液の鉄分、肝のうま味……

パリで肉食らって

• フランス,
• 牛,
• フランス料理,
• ステーキ

パリで肉食らって帰らな、新保さんに叱られる。 という強迫観念があったワケではないが、肉に食らいつきたい願望を、Sonoちゃんが叶えてくれた。 「クローバーグ……

パリでイタリア料理は食べない

• フランス,
• 牛,
• イタリア料理,
• 内臓,
• 鴨ほか鳥類,
• パスタ

パリでイタリア料理は食べない。 この不文律を突き破る、パリに行ったら食べたくなるイタリア料理店と出会ってしまった。 郷土料理「トリッパのローマ風煮込み」は、……

「たいしたことじゃないの」

• 牛,
• 白身魚,
• フランス料理,
• 香辛野菜,
• 干し魚,
• ハーブ　スパイス,
• バターチーズ乳製品

「たいしたことじゃないの」。ラケルさんの料理には、そういわれているような卓越したさりげなさがある。 時間だけではなく、火加減と調味に恐ろしく手間をかけた料理……