高良シェフの新店

食べ歩き ,

高良シェフの新店「ラ・フィナージュ」
巧みである。
巧みであるが、どうだこれが俺の料理だあと、攻めて来ることをしない。
しなやかに、素直に素材に寄り添っている。
それでいて素材主義にはなっていない。
どこにも存在しない、唯一の料理として輝いている。
それが実に巧みだなあと思わせる所以である。
フランス料理好きなら、いや食いしん坊なら是非一度足を踏み入れてほしい。
その自然な純粋さとその先にある深い茂みへ。

1、アミューズ
 普通アミューズは。一口食べて「ああおいしい」となり、次の料理への期待がより高まる。しかし一口食べて、「もっと食べたい。もっと大きの食べたい」と、食いしん坊心をくすぐるアミューズは初めてである
 ・コンテの24ヶ月を使ったグジェール
 ・竹炭とキャロットムースのマカロン
 ・パテ・ド。カンパーニュ

アミューズ2
蕪のブランマンジェ、アーモンドと鳥のブイヨン、国産ベルガモットのドレッシング。
蕪は蕪より蕪を高らかに歌う。

2、車海老とりんごのサラダ仕立て
  車海老、りんごのジェリーシート、エビの甘みほのかな甘酸っぱさを間と合わせた。心憎いなあ。

3、サワラと緑のコンビネーション
  ゆったりと火を入れたティエドの状態のサワラ。サワラの骨とハマグリ、フュメドポワソンとハーブのソース。
  サワラは、優しさとたくましさを含みながらゆっくりと味が膨らんで行く。そこへ曙のようにぼんやりと緑が香って引き締める、均整美。

4、黒アワビの芥子の実とパン粉のフリット。肝ソース
  8時間蒸してフリットしたアワビに、歯が包まれる。海の豊穣と肝の底知れぬ旨味に抱かれる。肝ソースの味の深さと軽やかさが、アワビの優雅と溶け合う繊細がある。鮑の純を極めた料理・

5、アンコウのロティ FB参照

6、ジビーフのロティと天然キノコのコンビネーション
  FB参照
 ソースがうますぎない。肉を生かす

7、蜂蜜のアイスクリームとチーズケーキ
 甘みと酸味の余韻がたまらない。