こんなにも濃い松茸ご飯には、出会ったことがない。

• 東京,
• 米,
• 和食,
• 割烹,
• キノコ

運ばれてきて、茶碗の蓋を開けた瞬間にめまいがして、慌てて蓋を閉じてしまった。 それほどに、濃密だった。 こんなにも濃い松茸ご飯には、出会ったことがない。……

作りたてのモンブランは

• 木ノ実ナッツ類　栗,
• 東京,
• フランス料理,
• スィーツ

作りたてのモンブランは、はかない。 口に入った瞬間に、淡雪となって消えてしまう。 秋の気配を記憶に刻んで、別れを告げる。 そして栗は、永遠に向かって、旅立……

食べても食べても減らない。

• 和食,
• 鹿児島,
• 焼きそば

食べても食べても減らない。 鹿児島山形屋の焼きそばである。 焼きそばと名乗っているが、皿うどんではないか。 焼きそばと名乗っているが、揚げそばではないか。……

スマガツオ

• 和食,
• 赤身魚,
• 鹿児島,
• すし

ベストはスマガツオだった。 繊維などなきかのような身は、どこまでも滑らかで、すうっと歯が包まれる。 あまりにも滑らかで舌と同化するような感覚は、上質の本鮪の……

作る人の品徳

• 和食,
• 居酒屋,
• 鹿児島,
• ポテトサラダ

お惣菜のおいしさを決めるのは、　センスや技術、経験も大きいだろうが、作る人の品徳が左右するのではないか。 鹿児島「山映」で、定期的に行われている「若女将の台所……

上海蟹ミソつゆそばの食べ方

• 東京,
• 中国料理,
• 食のお作法,
• 甲殻類,
• ラーメン

上海蟹ミソつゆそばの食べ方 1、 必ず小ではなく大を頼む。 2、 運ばれてきたら、丼の上に顔を移動させ、立ち上る香りを嗅ぐ。 3、 つゆを一口。ほのかに溶……

これは純血だ。

• 東京,
• 牛,
• フランス料理

これは純血だ。 それほどまでに、みずみずしい。 それほどまでに、味に汚れがない。 確かに顎は動き、肉を噛みしめている。 しかしそこには、流れゆく湧き水を……

高良シェフの新店

• 東京,
• フランス料理

高良シェフの新店「ラ・フィナージュ」 巧みである。 巧みであるが、どうだこれが俺の料理だあと、攻めて来ることをしない。 しなやかに、素直に素材に寄り添って……

アンコウの優美

• 東京,
• 白身魚,
• フランス料理

ふんわりと歯が抱かれた。 しとしとと、魚の雫が舌に降った。 それは僕の知っている、あのアンコウではない それは僕の知っている、柔らかすぎるか硬い肉ではない……

「大夢」暮れの秋

• 東京,
• 和食,
• 割烹

「大夢」暮れの秋　１０・２３ 十三夜の次の日「大夢」にて。 秋の暮れというと秋の夕暮れのことですが、「暮れの秋」というと晩秋のことを言います。 11/……