しる汁物
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鮒寿司の頭だけ
食べ歩きインスタ映えはせず、「いいね」も少ないだろう。 鮒寿司の頭だけを入れた、お椀である。 一口目は、さりげない。 淡い出汁の旨味が、静かに舌を通り過ぎてい……
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底が見えぬほど深い
食べ歩き底が見えぬほどに、コク深い。 しかし凄みは見せずに、穏やかにある。 まったり。 汁は、軽くなく、重くなく、薄くなく、濃くもない。 地平の彼方までまろやか……
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一面の雪景色に花が一輪咲いていた。
日記蓋を開けると、一面の雪景色に花が一輪咲いていた。 京人参で作られた梅の花が、健気に生命の喜びを発している。 傍らには、古木に見立てた堀川牛蒡が横たわり、よく……
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12/18「草喰 なかひがし」
食べ歩き12/18「草喰 なかひがし」 1・「上の葉っぱは、ヒトデ楓です。葉っぱをどうぞとっていただいてお食べください。葉っぱを取れば“人でなし”ということです」とい……
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つゆが流れ、静寂が訪れる
食べ歩きつゆが口に流れて、静寂が訪れる。 滋味が膨らんで、安寧に包まれる。 「大夢」での最初に出されるのは、煮物椀である。 「暮の秋」と題された10月のお椀は、「……
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弘前の酒場「土紋」の肴ベスト10
食べ歩き弘前の酒場「土紋」の肴ベスト10 10オムライス 酒飲みのツボを心得た、チキンライスの淡い味付けが憎い、酒のつまみにもなるオムライス。 9.肉汁 人によって……
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うま味が美しい。
食べ歩きうま味が美しい。 余分な邪念がなく、うますぎることも淡すぎることもなく、ここという一点で整えられたつゆは、ただ充足のため息だけを吐かせる。 そんなすまし汁に……
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四谷三丁目「八竹」
バッテラが食べたくとも。
食べ歩き東京には日本中、世界中の料理がある。 だが当たり前のように京都や大坂にあってもないものもある。 その一つがバッテラである。 バッテラが食べたくなると、僕は「八……
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元赤坂「辻留」
食べ歩き元赤坂「辻留」 僕にとって、ここはすべてのメモリをゼロに戻してくれる場所である。 食べる。料理とは何か? あるいは美食とはなにかがわからなくなった時に、こ……
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夏が爆ぜた。
食べ歩き夏が爆ぜた。 口に近づけ、唇に触れ、香り、噛み、飲み込み、余韻が香る。 そのすべてに、夏がある。 食べる我々に、夏への感謝を募らせる。 「なかひがし」の……
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